Copyright © GOZANKAI 五山会 All Rights Reserved
Copyright © GOZANKAI 五山会 All Rights Reserved
4
vol.3 葵祭(2020年5月15日)
風薫る5月、京都大路を進み行く葵祭の行列は、今も昔も初夏の京
都の風物詩、王朝絵巻にも喩えられて来ました。
葵祭は、「賀茂の神の祟り」により疫病が蔓延した京を治める為に、
第29代欽明天皇が賀茂社に勅使を送り、古の信託に従って祭を行
ったのが始まりであると『日本書紀』に書かれています。
葵祭の際には、神殿に葵を奉じ、社殿に葵を飾り、人々は身に葵を
付けます。『賀茂旧記』にみられるご信託には「吾(神)に逢いた
ければ、葵を飾って、お祭りすれば地上に降りよう」との記述があ
り、上賀茂神社・下鴨神社の社紋にもなっている葵は、祭神降臨に
関わる象徴的な植物です。
奇しくも1400年の後、目に見えないウイルスに脅かされている
我々、5月15日の葵祭「路頭の儀」は中止となりましたが、国家
繁栄・国民安穏を祈る「社頭の儀」は神社関係者のみの参列により
斉行されます。
ご縁を得て育てさせているフタバアオイが霊草であることに思いを
馳せ、
皆様や身近の方々が感染することなく平穏な生活が送れますように、
またこの不安な状態が一日も早く収束しますように、心よりお祈り
申し上げます。
葵 の 環
(新型コロナウィルス感染拡大の為中止)
2018年葵祭 「路頭の儀」
2018年葵祭 「社頭の儀」